
「どの小説投稿サイトを使ったらいいのだろう」
WEB小説投稿サイトは意外にもたくさんあるので、ベストなサイトを選ぶのって少し迷いどころでもあるんですよね。
そんなあなたに、以下のポイントで小説サイトを選んでみるのがおすすめです。
【小説投稿サイトを選ぶポイント】
- 読者数の多さ
- 書籍化チャンスの多さ
- 得意ジャンルとの相性
書籍化チャンスと読者数の多さをメインとして、得意ジャンルの相性を考慮して選んでください。
あなたに合った小説サイトを使うことで、作品の書籍化チャンスを広げられますし、読み專の方は読みたいジャンルの作品と出会えることでしょう。
ではでは、おすすめの小説投稿サイトもまとめてみたので、お好みのサイト探しにご参考ください。
目次
おすすめのWEB小説投稿サイト
ではさっそく、おすすめのWEB小説投稿サイトです。
おすすめの基準としては、人が多いということが第一で、書籍化しやすいという理由も考慮しています。
おすすめのWEB小説投稿サイトとしてはこのようになっています。
小説家になろうがダントツで読者数が多く、書籍化も狙いやすい点で、まずは使うべきおすすめのサイトです。
次にKADOKAWA系列のカクヨムで、ここも押さえておきたいサイトとなっています。
マグネット!は新進サイトなので未知数の部分もありますが、優れたシステムで期待のサイトです。
それ以外はまだ少し物足りない部分もあって、せっかく投稿した作品が読まれない傾向もあるかもしれません。(小説家になろうだと作品数も多すぎて埋もれてしまうのですが)
ただ、サイトごとにユーザー属性が若干異なりますし、それぞれの良さもあります。比較して見てみましょう。
小説家になろう
まずは「小説家になろう」です。通称「なろう」ですね。
【小説家になろうのおすすめポイント】
- 読者数の圧倒的な多さ
- 書籍化チャンスも最大級
- 異世界ファンタジーなら文句なし
ライトノベル小説投稿サイト=小説家になろうと言ってもいいくらいの知名度で、ネットで小説を読み書きするのなら第一選択肢です。
読み手も書き手も最も多く、書籍化作品も無数にありますし、「転生したらスライムだった件」や「Re:ゼロから始める異世界生活」や「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」等のコミック化・アニメ化された大人気作品も小説家になろうに掲載されています。
出版社側も常にチェックしているサイトで、書籍化の話も盛んですし、出版社とのコラボで小説大賞の開催も常時行われています(ネット小説大賞はタグを付けるだけの簡単応募方法というのも魅力です)。
書籍化チャンスも最も多く、基準となるブックマーク1万越えを果たせば、商業作家デビューも夢ではありません。
小説家になろうのマイナス点
そんな素晴らしい小説家になろうですが、少々のマイナス点もあります。
【小説家になろうのマイナス点】
- 投稿作品が多すぎて埋もれる
- デザインとシステムが少し古い
- 二次創作は原則禁止
マイナス点としては、掲載作品が多すぎて自作品がすぐに埋もれてしまう点と、デザインやUIが少し古くて使いにくい点です。
あとは二次創作の投稿が原則禁止といった点でしょうか。(二次創作なら次にご紹介するカクヨムが許可されているのでそちらが良いでしょう)
小説家になろうには公式アプリが無いのも残念なところで今後のリリースが待たれます。(公式以外のアプリは存在します)
ただ、マイナス点を考慮したとしても、ひとつしか小説投稿サイトを使わないのなら小説家になろう一択で間違いないでしょう。
複数のサイトを使うにしても、小説家になろうと併用するのがおすすめで、まずは登録するべき小説投稿サイトのナンバーワンです。
カクヨム
カクヨムは「KADOKAWA」と「はてな」が共同運営する小説投稿サイトです。
2016年にオープンしたばかりですし、デザインやUIも新しく使いやすい感触です。この辺りはさすがの大手運営といったところでしょうか。
【カクヨムのおすすめポイント】
- 出版社運営で書籍化チャンス大
- 読み手も多い
- 二次創作も公式許可
ジャンルとしては異世界ファンタジーが強いですが、「小説家になろう」よりはその傾向がマイルドで、バランス的には二番手としておすすめしたいWEB小説投稿サイトです。
特に恋愛ラブコメ系だと、小説家になろうよりもカクヨムの方が書籍化企画も多く、作家さんが積極的にコンテストに参加している傾向です。
また、作品にキャッチコピーの掲載やスターといったシステムで、小説家になろうとの差別化を図っている印象で、将来的には覇権を取る可能性を秘めているかもしれません。
カクヨムでは二次創作投稿が可能
そして、KADOKAWA版権作品での二次創作が公式的に許可されているのが大きな特徴で、これは既に作品を多数抱えている大手出版社ならではの魅力です。
版権ラインナップも「このすば」「オーバーロード」「涼宮ハルヒの憂鬱」「ゼロの使い魔」等の人気作品が取り揃えられていて、ファンには溜まらないこと間違いなしでしょう。
カクヨムで二次創作が許可されている作品に関してはこちらをご参考ください。
⇒カクヨム二次創作許可作品
KADOKAWA系列ということで、直接的に書籍化までの道も用意されていますし、各種コンテストも積極的でライトノベル作家としてのデビューも遠くありません。
マイナス点としてはまだ読み手が少なく、作家志望の書き手の方に偏っている印象もあります(その分、レベルの高い作品が揃っている印象です)。
新しいネット小説サイトとしてはかなり魅力的で、今後次第では「小説家になろう」と並ぶ可能性も秘めているサイトです。
アプリもリリースされていて、スマホユーザーにも使いやすいWEB小説投稿サイトですし、ぜひカクヨムもチェックしてみてください。
アルファポリス
アルファポリスもおすすめのWEB小説投稿サイトなのですが、ライトノベルや小説に特化しているわけではなく、漫画やブログ等も含むトータルでのポータルサイトというイメージです。
【アルファポリスのおすすめポイント】
- ランキングサイトとしての使用もおすすめ
- 投稿インセンティブで収益化
- ポイントで書籍化の打診も可能
小説投稿だけではなく、作品の紹介をすることもできるので、小説家になろうとの併用も一般的です。
ただ、二次創作作品の投稿に関しては禁止となっていますのでご注意ください。
アルファポリスでの小説ジャンルでの人気も、やはりファンタジーが一番で、次いで恋愛となっています。これはライトノベルだと、どうしてもこういう需要となってしまうのでしょう。
また、24hポイントが1500pt以上を取れると「出版申請」が可能となり、書籍出版化の検討をしてもらえます。この辺りは数字で基準が出されているのがわかりやすい点ですね。(仲間内でのポイント回し等の不正は見抜かれるのでご注意ください)
アルファポリスは投稿インセンティブが魅力
そして、アルファポリスの大きな特徴の一つに投稿インセンティブというものがあり、投稿した小説や漫画が人気度に応じて月単位でスコアが付与され、その貯まったスコアを特典(各種商品やAmazonギフト券やiTunesギフト券や現金)と交換することができちゃうんですね。
直接的に実益となるのはモチベーションともなりますし、ユーザー数も多く、おすすめのWEB小説投稿サイトのひとつです。
ライトノベルに特化していないのはマイナス点ですが、ランキング登録での他の小説投稿サイトとの併用もおすすめですし、ぜひアルファポリスもチェックしてみてください。
エブリスタ
続いて、「DeNA」と「NTTドコモ」が共同出資しているエブリスタです。
【エブリスタのおすすめポイント】
- 一般小説寄り
- 女性向け恋愛多め
- 有料作品設定も可能
ライトノベルよりも一般小説寄りで、男性よりも女性向けの小説投稿サイトといったイメージです。パソコンよりもスマホに特化している傾向も見受けられます。
ジャンルとしてはファンタジーも強いですが、恋愛(BL含む)に強く、小説家になろう等とは一味違ったネット小説サイトといった感じでしょう。
コンテストの開催も多いですし、女性が現実世界での恋愛ものを書くのならエブリスタがおすすめとなりそうです。
表紙を付けたりもできますし、有料作品の設定でマネタイズができるというのもユニークですね。
公式としての書籍化実績は年間約150ということで、作家を目指す土台としても十分魅力的だと思います。
異世界ファンタジー以外の女性向け恋愛小説を書きたいのならエブリスタを選んでみるのがいいでしょう。
PIXIV
イラスト投稿サイトで有名なPIXIVにも、ライトノベルを中心とした小説カテゴリがあります。
【PIXIVのおすすめポイント】
- PIXIVとの連動
- 二次創作やパロディが多い
- 投稿作品が少ないので目立てるかも
PIXIVアカウントを持っていればすぐに小説を投稿することもできますし、イラストサービスとの相性も良く、それなりに人もいる印象ですが小説専用サイトと比べるとまだ物足りない印象は拭えません(読み手の数とUI共に)。
ただ、二次創作やパロディ作品が非常に多く、これは他のサイトにはない大きな特徴で、ファンにとっては世界を広げられる楽しみがあります。
今後、読み手がイラストサ―ビス並みに増えて来れば盛り上がりの期待できるサイトになるでしょう。
また、「PIXIV文芸」というサイトも新設され、PIXIVで投稿された小説をPIXIV文芸に掲載することもできます(管理画面で「PIXIV文芸に投稿」にチェックを入れるだけです)。
これは「小説家になろう」でいう「小説を読もう」に当たる位置付けかもしれませんね。
ちなみにまた少しややこしいのですが、「PIXIVノベル」というサイトもあり、こちらは商業ライトノベルの無料試し読みができるサービスとなっています。
投稿とはまた少し違いますが合わせてご参考ください。(今後はPIXIVノベルと投稿の連携もなされていくかもしれません)
ツギクル
他サイトと比べるとネームバリューとしては少しマイナーかもしれませんが、「ツギクル」というコンテンツポータルサイトも小説をメインとして扱っています。
【ツギクルのおすすめポイント】
- ランキングサイトとしても使用可
- 小説大賞の開催
- ポイントで書籍化の打診可能
イメージとしてはアルファポリスの小説特化版で、小説の投稿と外部小説の登録が行えます。
おすすめの使い方としては外部小説の登録で、小説家になろう等で書いた作品をツギクルランキングに載せてアクセスアップを狙っていくのがいいでしょう。
ツギクルとしても「ツギクル小説大賞」という賞も定期開催していますし、1000クル(人気ポイント)で書籍化の出版申請をすることができます。
基本的には他サイトとの併用がおすすめですが、ツギクルでの小説投稿も選択肢のひとつとしてみてください。
マグネット!
まだ新進のWEB小説投稿サイトなのですが、大きく期待をしているのが「マグネット!」です。
【マグネットのおすすめポイント】
- 応援として投げ銭ができる
- 読者側にもランキングがある
- 豊富な公式イラストから表紙を選べる
2018年5月10日から正式サービスが開始されたばかりで、正直まだ何とも言えない部分もあるのですが、ユニークなシステムを採用しているのが魅力です。
わかりやすく書くと「投げ銭できる小説サイト」で、読者からの応援報酬を収入に変えることができるんですね。
さらに、読者側もマグネットで読書をすることによってポイントを獲得することができ(課金してポイントを購入することも可能です)、読者ランキングなるものもあって読者側にもモチベーションが発生する面白い仕組みとなっています。
他の小説サイトが硬派でシックなイメージのデザインに対し、マグネットはポップな雰囲気を出しているのも特徴的で、なんとなく使いやすいという感覚を持ってもらえることでしょう。(実際にかなり使いやすいです)
さらに、豊富な公式イラストから表紙を選択できて、作品イメージを伝えやすいのも魅力の一つです。
ぶっちゃけ初心者さんにマグネットをおすすめするかどうかは迷ったのですが、古参作家との差が無いという意味では、オープンしたばかりのマグネットはアリかなとも感じます。お試しで使ってみるリスクも低いですしね。
第一回として開催されたマグネット小説コンテストも賞金総額200万円という大盤振る舞いで、サイトを盛り上げる意気込みも感じられますし、期待のWEB小説サイトとして挙げさせていただきました。ぜひ一度チェックしてみてください。
おすすめのWEB小説投稿サイト比較
ここまでご紹介したおすすめのWEB小説投稿サイトを、強みと弱みで比較してみましょう。
WEB小説投稿サイト | 強み | 弱み |
---|---|---|
小説家になろう | 人が多い ラノベレーベルとのコラボ 書籍化チャンス大 ファンタジー需要大 |
作品数が多くて埋もれる ジャンルが異世界に偏る UIが古め |
カクヨム | KADOKAWA系列 書籍化チャンス大 二次創作 使いやすさ |
読み手の数 歴史の浅さ |
アルファポリス | ランキング登録 書籍化システム 換金システム |
小説に特化していない |
エブリスタ | 恋愛ジャンル 有料設定 |
男性向けバトルもの |
PIXIV | 二次創作作品が多い | 人が少ない |
ツギクル | ランキング登録 書籍化システム |
ユーザー数 |
マグネット! | 投げ銭システム 古参との差が少ない 読者側の楽しさ |
新サービスのため不安定 人がまだ少ない |
何を目的とするかによって比較する箇所は違うかと思いますが、たくさんの人に読んでもらうなら小説家になろうで間違いありません。
書籍化を狙うのなら、常に出版社がチェックしている小説家になろうか、KADOKAWA運営のカクヨムがおすすめです。
書くのが得意なジャンルで選ぶのもいいでしょう。異世界ファンタジーなら小説家になろうかカクヨム、恋愛ならエブリスタを視野に入れてください。
アルファポリスやツギクルはランキングサイトとして、他の小説投稿サイトと併用していくのがおすすめです。
そして、二次創作ならカクヨムかPIXIVという選択肢ですね。
マグネットは今後どうなっていくかが注目ですが、投げ銭システムと読者側の楽しさで期待したいところです。
それぞれのサイトに良し悪しがありますが、併用するというのもおすすめですので、ぜひ各サイトをチェックしてみてください。
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複数の小説サイトでの同時掲載と重複投稿は?
テレビアニメもライトノベル原作が増え、その需要から新しいWEB小説投稿サイトも生まれてきていますが、何もひとつのサイトだけに絞る必要はありません。
複数の小説サイトで重複投稿すれば、それぞれのサイトで同時掲載ができて多くのアクセスを見込めます。
重複投稿のデメリットとしては管理が面倒な点で、コピペとは言ってもそれぞれのサイトに投稿しなければならない点です。(誤字脱字等の修正点が見つかった時のしんどさは書くまでもありませんよね……)
ただ、そういった面倒くささ以外にはデメリットがないので、チャンスは最大限に広げておくのがおすすめの方法でもあります。
まずは小説家になろうをメインとして、カクヨム辺りは押さえておくと比較対象ができて色々と見えてくるものもあるでしょう。
fa-arrow-circle-right小説家になろうとカクヨムの同時掲載と重複投稿
WEB小説投稿サイトは無料で使える?
少し気になる点が、WEB小説投稿サイトは無料で使えるのかという点かもしれませんね。あれだけの小説を無料で読み書きし放題なのかと。
ただ、これはアカウント作成から小説投稿まで無料ですぐにできますし、パソコンが無くてもスマホだけで小説を投稿することができてしまいます。
fa-arrow-circle-rightネット小説投稿サイトは無料で使える?
今後のWEB小説投稿サイトの流れ
現状では「小説家になろう」が頭一つ抜けていますが、UIやデザインの古さから、何かのきっかけで人の流れが変わればその隆盛は変わるかもしれません。
特に、お金が絡む部分が変わってきている気がします。
これまでライトノベルで収入を得ようとすると、受賞賞金か書籍化の印税がメインでしたが、これはネットの世界によって変わるはずのものです(と言われて数年が経ちますが)。
ネットで活動してネットで収入を得るという形態がどんどんと一般化し、WEB小説サイトで収益化が完結する流れになるかもしれません。
それが、作品のPV数やポイントによる運営からの利益還元なのか、作品の有料設定による疑似電子書籍化なのか、読者からの投げ銭となるのか等々のパターンがありますが、この仕組みを揃えて人を集めたサイトが覇権を握る可能性は高いのではないでしょうか。
作家と読者のwin-winを築いたサイトの勝利ですね。
ここは、小説ブログも今後増えてきそうな気もしますし、小説をネットで収益化するというのは今後のキーポイントにもなってくるでしょう。
SNS系の小説投稿サイトができるかも?
TwitterやインスタグラムといったSNSメディアも注目で、小説テキストを画像としてアップロードする手法が広まりつつあります。
LINEとネット小説の相性もよさそうですし、今後はSNS系のコミュニケーションメディアが小説サイトを展開すると面白い流れができあがるかもしれませんね。
ネットの世界の流れは速いので、小説家になろうの独走がいつまで続くのかといった点も考えながら、どこのWEB小説投稿サイトを使うのかを考えるのもおすすめです。
おすすめのWEB小説投稿サイト比較まとめ
おすすめのWEB小説投稿サイトの比較とご紹介でした。
まずは作品を読んでもらうのが大きな目的で、次に書籍化を目指す部分かと思うので、小説家になろうは選んでおくべきでしょう。
他のサイトは得意ジャンルに合わせて使ってみてください。メインサイトと併用するのもおすすめです。
・小説家になろうはとりあえずおすすめ
・書籍化メインならカクヨムも
・他のサイトは得意ジャンルに合わせて